どうも、ユウジです。
GEMFOREXでは、法人専用の口座を作ることができる。
これを読んでいる人は、すでに法人を持っている人かこれから法人化しようと思っている人だろう。
法人口座は、個人口座と何が違うのか?
この記事では法人口座の開設方法や、法人口座で取引するメリット・デメリットを深堀りしていきたい。
GEMFOREX法人口座の特徴、個人口座との比較
まずは、法人口座と個人口座を比較してみるのだが、口座の仕様自体は全く法人口座も個人口座も全く同じである。
できることに関しては、開設する口座がオールインワン口座かロースプレッド口座かによって変わる。
法人口座・個人口座の比較
法人口座 | 個人口座 | |
---|---|---|
基本通貨 | USD/JPY | USD/JPY |
最大レバレッジ | 1000倍 200万円以上だと500倍 | 1000倍 200万円以上だと500倍 |
最小ロット | 0.01Lot | 0.01Lot |
最大ロット | 30Lot | 30Lot |
取引手数料 | 無料 | 無料 |
ボーナス | オールインワン口座のみ | オールインワン口座のみ |
法人口座と個人口座の違うところは、開設する時に必要な書類と税金の取扱いだけだ。
個人口座と同じ部分
・最大レバレッジは1000倍
・自動売買は利用可能(オールインワン口座のみ)
・ボーナスを受け取れる(オールインワン口座のみ)
・最大ロット、最小ロットも同じ
個人口座と違う部分
・本人確認の提出書類
・税金の取り扱い
違う部分をもう少し掘り下げてみよう。
違い①本人確認の提出書類
まず1つ目の違いは、口座開設後の本人確認書類だ。
法人口座の場合は、個人口座の本人確認に必要な書類3点にプラスして、会社登記簿謄本が必要になる。
必要書類に関しては、後半で詳しく説明していこう。
違い②税金の取り扱い
2つ目の大きな違いは、税金の取扱いが変わることだ。
個人がGEMFOREX(海外FX)で利益を出すと、所得税(雑所得)として申告することになる。
しかし、法人になるとGEMFOREXの利益は法人税としての扱いになる。
この税金面の違いが、法人口座のメリットとデメリットを生み出している。
法人口座で取引するメリット
では、法人口座は個人口座と違って、何が良いのかを詳しく見ていきたい。
・税率を抑えられる
・経費で使える範囲が広がる
・他の事業との損益通算ができる
・損失繰越できる期間が長くなる
税率を抑えられる
法人口座を利用することで、個人口座よりも低い税率になる場合がある。
ここで、法人口座と個人口座の税率を比較してみよう。
法人口座 | 個人口座 | |
---|---|---|
税率 | 19~23.2% | 5〜45% |
税区分 | 事業所得 | 雑所得 |
その他の税金 | 地方法人税、住民税、事業税 | 住民税 |
最大税率 | 約22〜35% | 15〜55% |
どちらの税制も利益が大きくなればなるほど納税額が多くなる累進課税だが、最大税率は個人口座の方が高い。
だから、利益が出れば出るほど法人口座の方が払う税率が少なくて済む。
法人税の納税額は地方や他の事業内容にもよるが、個人口座よりも法人口座の方が税金が安くなる場合があるのは年間900万円以上の利益が出た時だ。
今会社員でFXをこれから始める人、また初心者の人は個人口座を選んで取引することをおすすめする。
逆に、すでに法人を立てていて、年間900万円以上の利益がある人は法人口座を選ぶと節税することができる。
経費で使える範囲が広がる
法人として取引をする方が、経費で使える範囲が広い。
個人と法人で、経費として計上できるものを比較してみよう。
個人口座利用で計上できる経費
・書籍代
・パソコン代
・自動売買ツール(EA)代
・セミナー参加費
・パソコン代
・家賃(FXで使用する分のみ)
・通信費(FXで使用する分のみ)
法人口座利用で計上できる経費
個人口座で計上できる経費にプラスして…
・家賃(全額)
・通信費(全額)
・光熱費
・役員報酬
・生命保険
法人化すると、按分計算する必要のある家賃や通信費を全額経費として計上することができる。
さらに、役員報酬や生命保険も経費として計上できるので、より高い節税効果が期待できる。
他の事業との損益通算ができる
法人であれば、確定申告の時に他の事業との損失や利益を合算できるところもメリットだ。
所得税の損益通算ができる範囲
損益通算できる所得 | |
---|---|
個人口座 | 雑所得のみ |
法人口座 | 事業所得、給与所得、雑所得など |
個人で確定申告をする場合、海外FXの利益は他の雑所得(暗号資産取引やアフィリエイトなど)内でしか損益通算できない。
しかし、法人は他の事業所得で発生した利益や損失も通算することができる。
どちらかに損失が出ていた場合は、法人税の課税金額を下げることが可能だ。
損失繰越できる期間が長くなる
法人口座で取引を行う場合、個人の口座よりも損失を繰り越せる期間が長くなる。
損失を繰り越せる期間 | |
---|---|
個人口座 | 3年間 |
法人口座 | 9年間 |
法人口座は、最大9年間の損失繰越が可能だ。
9年前の損失まで遡って確定申告ができるから、個人よりも利益を相殺して確定申告できる確率が上がる。
法人口座で取引するデメリット
逆に、法人口座で取引するデメリットも伝えておこう。
・会社の設立に初期費用・維持費がかかる
・給与で設定した金額以外のお金を自由に使えない
会社の設立に初期費用・維持費がかかる
まず、法人化自体にお金がかかるのが欠点だ。
法人を建てるには、次のような費用がかかる。
法人設立にかかる費用
金額 | |
---|---|
定款用収入印紙代 | 40,000円 |
定款の認証手数料 | 50,000円 |
定款の謄本手数料 | 約2,000円 |
登録免許税 | 最低150,000円 |
法人の設立には25万円は必要になる。
また、法人は赤字でも「均等割」という税金が約7万円、税理士との契約料も発生する。
法人を設立する場合は、これらの費用を払っても、個人より節税できるのかを考える必要がある。
給与で設定した金額以外のお金を自由に使えない
法人だと、FXで得た利益を100%自由に使うことができない。
会社の利益は、会社の資産となるからだ。
自由に使えるお金は、役員報酬を設定する必要がある。
役員報酬は高く設定するほど、所得税と住民税がかかり、低く設定するほど法人税がかかる。
役員報酬をいくらに設定すると節税できるのか、また自分が自由に使えるお金を確保できるか考える必要がある。
ここまでで、「あんまり法人口座のメリットなさそう…」と思った人は個人口座の開設がおすすめだ。
個人口座を開設する手順はこの記事で説明している。

法人口座を開設する前に準備する書類
ここからは法人口座を開設する上で、準備が必要な書類を解説していこう。
必要書類はこの3点だ。
法人口座開設に必要な書類
①身分証明書
②身分証明書のセルフィー(自撮り)
③会社登記簿謄本
①②は個人口座と同じだが、問題は③の会社登記簿謄本だ。
会社登記簿謄本を取得する方法は、次の3つだ。
①法務局の窓口に申請書を提出
②法務局に申請書を郵送
③登記・供託オンライン申請システムからオンライン請求
登記・供託オンライン申請システム
https://www.touki-kyoutaku-online.moj.go.jp/
いずれかの方法で申請した会社登記簿謄本の画像をアップロードしよう。
GEMFOREXで法人口座を開設する方法
①トップページの「リアル口座開設」にアクセス
開設したい口座タイプを選択。
登録種別は「法人・個人事業主口座」を選択する。
名前とメールアドレスを入力して「口座開設」をクリック。
②GEMFOREXにログイン
入力したメールアドレス宛に口座番号とパスワードが記載されたメールが届くので、メールのログイン情報を元にログインする。
③本人確認書類の提出
ボーナスの取得や出金のために、本人確認書類3点をアップロードする。
法人口座開設に必要な書類
①身分証明書
②身分証明書のセルフィー(自撮り)
③会社登記簿謄本
アップロードした内容に不備がなければ、本人確認完了のメールが届く。
まとめ
法人口座は、個人口座と基本的に機能は変わらない。
個人口座との違いは、税金の取扱いのみだ。
事業やトレードの年収が900万円以上のトレーダーは法人化して法人口座を開設すると節税効果が期待できるだろう。
逆に、それ以外の人は個人口座でも申し分ない。
どちらの口座を開設するのがいいか、自分の年収と照らし合わせて確認してみてもらいたい。